行田に息づく、季節を重ねるスコーン「Tsuchi.Scone」

人図鑑

Tsuchi.Scone (ツチ・スコーン)
土屋 めぐみ さん

事業内容

行田市を拠点に、季節の素材を生かした手づくりスコーンを製造・販売
シェアキッチンにてスコーンを中心としたカフェを出店

プロフィール

福島県出身。転勤族として福島、東京、茨城で暮らし、2024年に行田市へ移住。アパレル勤務を経てカフェで働き始め、お菓子づくりに携わるようになる。現在は市内のイタリアンレストラン「HANIWA」とカフェ「北欧家具cafe megane.」で働きながら、「Tsuchi.Scone」として季節の素材を取り入れたスコーンを製造・販売。シェアキッチン「kate&soi」では、スコーンのほかスイーツや飲み物も提供し、カフェ形式で出店を重ねながら少しずつファンを増やしている。

——小さい頃からお菓子作りは好きでしたか?

お菓子を作ることは大人になってから始めました。ずっと接客業をしていたこともあり、何かやりたいとは思っていました。出産前はアパレルで働いて、出産後には茨城県にあるカフェで働き始めました。カフェでのお仕事はとても楽しかったですね。そこでもお菓子を焼いたりさせてもらっていて。でも、転勤族だったので地に足をつけるというつもりはなかったのですが、行田でのご縁で考えが変わりました。

行田に引っ越してきて、2か月ほどして市内のイタリアンレストラン「HANIWA」で働かせてもらえることになりました。オーナーの奥様にスコーンを焼いている話をしたら、「じゃあ、うちでもやってみない?」と言ってくださったのが自分で始めるきっかけですね。

——様々な焼き菓子がある中で、スコーンを選ばれた理由はありますか?

いろいろなお店のスコーンを食べ歩くくらい、もともとスコーンが大好きでした。それで自分でも作るようになったのですが、自分で何かやるならスコーンだなと思っていましたね。

——どんなスタートだったのですか?

私が出勤する日に、HANIWAのキッチンの一角を借りてスコーンを焼き、レジ横に数個置かせてもらうところから始まりました。来店された方におすすめしていただく、ささやかなスタートでした。

その2か月後には、市内のカフェ「北欧家具 cafe megane.」でも働くことになりました。「スコーンを焼いていて、HANIWAさんでも少し置かせてもらっています」とお話ししたところ、meganeの店主さんが「うちでも売っていいよ」と声をかけてくださり、置かせてもらうようになりました。

それまでは委託販売を中心に広げていこうと考えていたのですが、meganeで働くうちに、やはり対面で販売したいという思いが強くなっていきました。

——HANIWAやmeganeで働いて、学んだことはありますか?

HANIWAは、とにかく忙しいんです。飲食の経験は多少ありましたが、少人数で連携しながらお店を回していく形は初めてでした。シェフを中心に動くお店なので、その流れの中で自分がどう動けばいいかを考えながら働いてきました。基本的には、オーナーの奥さまが入れない日にサポートとして入ることが多いです。

meganeでも、店主が不在の日にお店に立つことが多いですね。土日も忙しいので、出勤することがよくあります。お店の様子を見ながら、その場で考えて動く力は、現場に立つ中で少しずつ身についてきた気がします。そうした経験は、自分の出店にもすごく生きていると感じます。

——「Tsuchi.Scone」という形で始めたきっかけは?

きっかけは「kate&soi」ですね。kate&soiが昨年オープンする際に説明会のようなものがあり、その告知をたまたま見つけて参加しました。2025年の4月が初出店です。

——出店の頻度はどれくらいですか?

月に1回出店するのを目標にしているのですが、少し用事が重なると、なかなか出店できないこともあります。夏場は子どもたちの長期休みに入るので、出店を控えることが多いですね。

子育てとの両立は簡単ではありませんが、家族の支えがあって続けられていると感じています。子どもたちも留守番を頑張ってくれていて、本当に助けられています。

——スコーンづくりってどんな感じなのですか?

仕込みは前の日から始まります。パンと違ってベーキングパウダーで膨らませているので、冷やすという工程が大切になります。バターが溶けてもダメですし、とにかく温度管理が一番大切です。

いろいろなタイプのスコーンがあると思うのですが、私の作るスコーンはパイのような層がある四角いスコーンが基本です。生地を冷やした状態で焼かないとこの層もできないんですよ。スカスカになってしまいます。

——レシピはどういったところからインスピレーションを受けていますか?

様々なカフェに行きますし、インスタももちろん見ています。あとは、季節のものをメニューに取り入れるようにしています。

例えば、クリスマスにはシュトーレンのスコーン、お正月には和風の「きな粉・黒糖と小豆」のスコーンを出していました。「林檎&胡桃」や「国産檸檬&ホワイトチョコ」など、季節のフルーツを取り入れたスコーンも作っています。

季節ごとに、その時期ならではの味を楽しんでもらえたらうれしいですね。春には桜のスコーンも登場します。

——人気のメニューは?

シナモンロールスコーンですかね。パンでお馴染みの、あのシナモンロールをスコーンの生地で焼いています。

——土屋さんの一番好きなスコーンはどれですか?

やっぱりプレーンです!プレーンは基本の味なので、そのまま食べるのもいいですし、生クリームやジャムと一緒に食べても美味しいです。私が特に好きなのは、スコーンを割って上にとろけるチーズをのせ、トースターなどで少し焼いて、とろけたところにハチミツと黒コショウをかけて食べる食べ方です。ピザのクワトロフォルマッジのような感じになって、ワインにも合いますよ。クリームチーズや生ハムを挟んでも美味しいと思います。

スコーンはパカッと割って食べてほしくて四角い形にしているので、ぜひお好きなアレンジで楽しんでみてください。

——土屋さんの思うカフェの魅力は?

私が出しているようなスコーンやスイーツはメイン料理にはならないですよね。ちょっとした休憩や小腹を満たしたりする場所がカフェという場所かなって。少し一息ついてもらって、おなかも少し満たされて、またお仕事に行ってもらえたらいいなと思います。

接客が好きなので、お客様とお話ができるのも楽しいです。お1人で来られて、店主と話すことを楽しみにしている方もいらっしゃいますよね。

——初めて出店した時のお客様の反応や、大変だったことはありますか?

最初は思ったより来店が少なくて、少し不安になりました。でも何回か出店していくうちに、インスタを見て毎回のように来てくれる方が増えてきました。忙しいのはありがたいのですが、毎回来てくださる方とゆっくりお話できないと、少し心苦しくなります。

あとは、本当に混雑状況が読めないんです。同じ量を作っていても、売り切れる日もあれば残る日もあります。

——シェアキッチンで出店することの良さは、どんなところにありますか?

私目当てでないお客様も来てくれることですね。展示を見に来たついでに食べていこうという方が結構いらっしゃいます。kate&soiのオーナーさんがいつもいてくださるのも温かい雰囲気でいいですよね。出店者同士のつながりも広がりますし、人とのつながりが広がっていく感じがしています。

——やりがいを感じる瞬間は?

同じ方が何回も来てくれているのは、本当にありがたいです。毎回買ってくださる方が何人かいると、本当に私のスコーンを好きだと思ってくれていると実感できます。それがとても嬉しいですね。これからもそういう方を増やしていきたいです。

——今後の目標や挑戦したいことはありますか?

近い目標としては、kate&soiでの出店が不定期なので、月に1回の定期出店を目指したいです。

先日行田市で開催された「ヨイチル」のようなグルメイベントがもっと増えたらいいなと思っていて。そういったマルシェのようなイベントにも出店してみたいです。

そして、いつかは自分のお店を持ちたいです。行田のレトロな街並みや雰囲気を活かして、空き家を活用したカフェやお店が増えてくれば、街にも活気を持たせることができるんじゃないかなと思っています。そのひとつになれたら素敵ですね。

Tsuchi.Scone

出店場所:シェアキッチン「kate&soi」
(行田市旭町3-28)
出店日 :不定期
出店時間:11:00〜16:00(L.O. 15:30)
※詳細はInstagramをご確認ください
https://www.instagram.com/tsuchi.scone

出店場所のkate&soiさんも過去に「たびスル人図鑑」で紹介しています。
ぜひご覧ください。

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